CPUモジュールの入出力信号や演算値を任意のタイミングで記録するサンプリングトレース機能を強化、100回分のサンプリングトレースを取得できるようにした。豊富なデータを比較検討することで、プログラムのデバッグやトラブル解析の精度が向上する。
また、サンプリングトレース用設定ファイルを格納したSDメモリーカードを「FA―M3V」のCPUモジュールに挿入するだけで、専用のパソコンを接続しなくても入出力信号や演算値を取得することができる。しかも、設定用ファイルやサンプリングトレース結果ファイルを電子メールで送受信することで、遠隔地からのメンテナンスも可能。
さらに、FA―M3プログラム開発ツール「WideField3」に、ラダー言語に加え、演算式で記述するスクリプト言語で記述できる機能を追加した。従来のラダー言語は入出力制御には適しているものの、複雑な演算を行う制御の場合はプログラム内容が一目ではわかりにくく、修正や検証が難しいという課題があった。スクリプト言語の追加で、ラダー言語では難しい多項式や文字列処理も簡単に記述できるほか、プログラム内容を一目で把握することができ、高度なアプリケーションでも修正や検証が容易になる。
標準価格は、CPUモジュールが10万円と17万5000円、プログラム開発ツール「WideField3」が15万円。販売目標は2011年度が3万システム、12年度5万システム。