制御盤業界への提言 世界標準に合わせる意識改革が喫緊の課題

日本は制御盤の縦ダクトと連結する横ダクトを数寄屋作りのように組み付ける。そのカットとバリ取りにどれだけコストがかかり、制御盤として何の機能的メリットがあるのだろうか。

意匠を過度に意識した指定塗装、中板による二重構造で冷却効果を下げ、ケーブルダクトの多用で長く迂回した配線が現在の「制御盤の形」である。制御盤は蓋を開けても美しいことが品質とする、ユーザーの品質意識が変わらなければ、制御盤各社もまた変わるのが難しい一面がある。

30年間、この配線方法を良しとしてきたが、ユーザーも制御盤メーカーもグローバル時代のなかで世界標準に合わせるべく、意識改革が喫緊の課題だ。

この取り組みは一部で萌芽しつつあるが、業界全体に波及させる最良の方法として、ユーザーを含め関連する工業会に世界の情報収集と業界のリード役を大いに期待している。

そうでなければ、制御と制御盤の業界がアジアでの地位を守れなくなる。

日本の鋳物産業は100年以上の歴史をもった偉大な工業だったが、90年代に一斉にアジアに流れた。また、お家芸の金型も超精密を除き2000年代に多くが消えた。もう帰って来ることはないだろう。制御盤は同じ轍を踏んでほしくない。

オートメーション新聞は、1976年の発行開始以来、45年超にわたって製造業界で働く人々を応援してきたものづくり業界専門メディアです。工場や製造現場、生産設備におけるFAや自動化、ロボットや制御技術・製品のトピックスを中心に、IoTやスマートファクトリー、製造業DX等に関する情報を発信しています。新聞とPDF電子版は月3回の発行、WEBとTwitterは随時更新しています。

購読料は、法人企業向けは年間3万円(税抜)、個人向けは年間6000円(税抜)。個人プランの場合、月額500円で定期的に業界の情報を手に入れることができます。ぜひご検討ください。

オートメーション新聞/ものづくり.jp Twitterでは、最新ニュースのほか、展示会レポートや日々の取材こぼれ話などをお届けしています
>FA・自動化、デジタル化、製造業の今をお届けする ものづくり業界専門メディア「オートメーション新聞」

FA・自動化、デジタル化、製造業の今をお届けする ものづくり業界専門メディア「オートメーション新聞」

オートメーション新聞は、45年以上の歴史を持つ製造業・ものづくり業界の専門メディアです。製造業DXやデジタル化、FA・自動化、スマートファクトリーに向けた動きなど、製造業各社と市場の動きをお伝えします。年間購読は、個人向けプラン6600円、法人向けプラン3万3000円

CTR IMG