ネミコン(東京都港区新橋5―8―11、〓03―5776―1711、三島通文社長)の2011年10月期決算は、売り上げが前年度比10%増と目標を達成し、利益も東日本大震災で白河工場(福島県)の被害発生などで特別損失が出たことで、計画よりは下回ったものの、当初の予想以上の円高進行などを加味すると「ほぼ満足した結果」(三島社長)となった。前期はロータリーエンコーダで利益率の低い製品や旧型機種など8品種、約20%の売り上げ相当分を中国へ生産移管したことで本社の売り上げ減少に繋がった。「それを差し引いても、10%増の売り上げを確保でき、利益率を改善できた」(同)。
ただ、今期は厳しい見通しを立てている。中国の金融引き締めや継続する円高などで、顧客の中国生産移管などが進んで受注が減少しており「国内経由での中国市場向けや、中国への直接輸出などの販売が芳しくない」(同)。
そこで、今年6月から12月までの予定で展開している販売キャンペーンを延長するほか、販売代理店制度も見直し、販売意欲の高い商社との結びつきを強める。その一環として、来年1月18日から開催のインターネプコンには、商社と共同出展を計画している。
また、今月からφ7の超小型ロータリーエンコーダを発売したのに加え、アブソリュートタイプの新製品も投入する。