データセンターの節電へ高電圧直流給電システム導入に加速

東日本大震災を教訓にデータセンターの利用拡大や新設が増えているが、新たに消費電力の削減が課題になっている。その省エネ推進に高電圧直流給電システムが最近注目され導入普及速度を速めている。

大震災でデータのバックアップの必要性が見直され、また、クラウドコンピューティングサービス開始という背景もありデータセンターの利用会社が増加している。

データセンター事業会社は慢性的な電力不足であったが、今夏の節電要請で、一層の省エネ対策が重要な課題になってきた。

データセンターは、商用電源を交流で受電した後、非常用発電装置電流切換開閉器を経て、無停電電源装置でAC/DC/AC変換し、サーバ・ルータなどIT機器でAC/DC変換している。電流変換がAC給電で3回、DC給電で1回行われているため、エネルギーの損失が大きかった。

高電圧直流給電システムは、AC/DC変換を1回にとどめIT機器に直接直流を供給する仕組みである。NTTデータでは消費電力を最大20%削減できた。

また、直流48Vに比べ、給電ケーブルを細くでき給電効率の改善も可能としている。

IT機器メーカーも高電圧直流給電システムに対応するDC380VサーバなどIT機器の開発に取り組んでおり、今後、データセンター内は本格的な直流の時代が到来する。

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