配電制御システム業界にとり、日本海側の市場拡大に明るい材料が出てきた。国土交通省は日本海側拠点港として19港・28計画を選定した。このうち、5港は総合的拠点港としての形を整える。日本海側の地元経済界や自治体では計画の実現に向けて今後、港施設整備に本腰を入れる。
政府は中国・韓国・ロシアなど北東アジアの経済発展をわが国の成長に取り入れるとともに、東日本大震災を教訓に災害に強い物流ネットワークの構築を目的に、日本海側拠点港の選定を検討してきた。
対象港湾26港のうち23港から応募があり、各港の将来構想をもとに19港28計画を決定した。
そのうち、総合的に機能強化を図っていくべき「総合的拠点港」として博多港、新潟港など5港を決定。また、「国際海上コンテナ」、「国際フェリー・国際RORO船」、「国際定期旅客」、「外航クルーズ(定点クルーズ)」、「外航クルーズ(背後観光地クルーズ)」、「原木」、「LNG」、「リサイクル貨物」の機能別に選定している。
この19港とは別に、今後の取り組み次第で拠点港になる可能性があるとして4港を「拠点化形成促進港」に指定した。
港には湾岸のほか、港湾施設、物流倉庫、加工場などが整備され、受配電設備の新設や監視制御システムなどが導入されることから、配電制御システム市場の拡大が見込める。
それだけに、各社にとり港湾整備事業から目が離せない。