東洋電機(松尾康男社長)は、四国電力の子会社である四国総合研究所と電波無線を用いたオンデマンド・モニタリングシステム技術(openATOMS)のライセンス契約を昨年締結したが、このほどCC―Linkと無線を接続するゲートウェイ「o―AGW―CC」を開発し電波無線分野に進出した。 同社は、CC―Linkなどのフィールドバス対応製品として光通信技術による空間光伝送装置を発売している。フィールドバスはFA分野に限らず多分野で採用されてきており、電波無線通信による領域も広がっている。
そのため、同社ではこれまでの光無線分野に電波無線分野を加えることで、より広い分野に製品を供給できると判断し、openATOMS(四国総合研究所商標)のライセンス契約に踏み切った。契約内容は、アドホック無線通信技術およびソフトウェアを活用した計測・制御システム利用についてである。
openATOMSは、アドホック型無線ネットワーク技術による優れたデータ収集機能と、XMLデータベース技術による柔軟なデータ蓄積・分析機能を統合したモニタリングシステム技術。この技術により部品点数の削減、待機消費電力の省エネ化、コスト削減が可能といわれ、多分野での利用が期待されている。
同社ではライセンス契約後、アプリケーションの研究を進めてきたが、その第1弾としてCC―LinkゲートウェイoAGW―CCを開発、システムコントロールフェアで公開した。この製品は、DC24V電源、UARTでZigBeeコーディネータと接続する。外形は160×80×25ミリ。
フィールドバスと無線を容易に接続できることから、今後、積極的に市場を開拓する。