昨年は東日本大震災、福島原発事故、タイ洪水に加え、欧州の財政・金融の危機、円高・株安という逆風が吹き、世界経済に多大な影響を与えました。半導体業界においては長引く景気低迷の影響を受け、パソコン生産の鈍化が鮮明になり、スマートフォン、メディアタブレット、半導体ディスク(SSD)等の急成長があるものの、市場は成長鈍化を余儀なくされました。
しかし、将来の大きな流れとして、パソコンはライフスタイルに合わせた使い方の変化や新興国での市場拡大もあり持続成長が期待され、携帯電話はスマートフォンによる成長、新しい端末メディアタブレットの急成長もあり、半導体産業は更なる成長をすると思われます。
また、社会インフラの新しい流れとしてクラウドコンピューティング、再生可能エネルギー(太陽光等)やスマートグリッドの市場拡大が期待され、更にはライフスタイル・イノベーション(ディスプレイ、自動車、産業機器)、グリーン・イノベーション(環境・エネルギー)、ライフ・イノベーション(健康・医療・介護)といった様々なイノベーションが起き、新たなアプリ市場の創生・拡大につながると期待します。
このような社会、市場の変化に合わせたイノベーションの創造により半導体産業の未来の成長につなげていきたいと思います。
2012年も厳しい状況が続きますが、半導体産業は益々の発展が続くと信じております。業界全体の協力のもと、業界の繁栄、発展を目指して参ります。