FA・制御システムの基幹製品であるFAセンサは、半導体製造装置や液晶製造装置、自動車関連、工作機械、電子部品、さらに非FA分野など、幅広い領域においてセンシング機器として確固たる市場を形成している。
国内市場は、リーマンショック以降、急速に需要が回復し、日本電気制御機器工業会(NECA)の検出用スイッチの出荷統計では、2010年度は前年比38・1%増の1137億円と大きく回復した。11年度の第1四半期は、3月に東日本大震災が起こったにもかかわらず、復旧需要などに支えられ同4%の減少にとどまった。第2四半期以降は、震災絡みの特需も一服し落ち着いた動きであったが、昨年末からは再び動き出している。輸出は中国・アジア向け、新興国向けが堅調。
FAセンサの中でシェアが高い光電センサは、LEDや半導体レーザを光源にした非接触センサ。長距離検出には透過型が最適で、回帰反射型は配線工数や設置工数が半減できるメリットがある。FA分野では、超小型ヘッドで取り付けスペースが小さく微小物体も検出する光ファイバー式アンプ分離型の需要が多い。また、3品業界では用途限定センサの需要が高まっている。
近接センサは耐環境性に優れ、工作機械やロボット向けなどを中心に需要が高い。エリアセンサやマットスイッチ、フットスイッチ、ライトカーテンなどの安全対策用センサは安全重視の観点から需要が拡大している。
一方、MEMS技術応用センサでは、フローセンサ、加速度センサ、非接触温度センサなどが登場し、アプリケーションが拡大している。