中期経営計画の2年目となる今期(2012年3月期)は、国内外で色々な災害や景気変動が起こっているが、現状は計画通り進展している。
とくにLED照明事業は省エネ・節電対策もあって計画以上に伸びており、今期の売り上げは32億~34億円と、中計での目標を1年前倒しで突破しそうだ。
当社のLEDは、産業用と業務用に特化し、電源周りまで一貫して供給できる販売体制と、発売以来クレームゼロの信頼性から、ますます評価を高めている。このため、今年4月から浜松事業所に最新自動化工場を稼働させ、福崎工場(兵庫県)からも一部生産を移管する。浜松では、クリーンルームによるモジュールの自動化生産ラインや、画像処理を活用した検査の自動化など一貫生産ラインを構築し、コスト削減と品質の安定化を図る。
LED照明事業は来期、商業施設向けは減少するだろうから35億~40億円ぐらいを見込んでいるが、この次の中計では最終的に100億円の売り上げを狙いたい。
また、今年はエネルギー関連事業に参入する。地震、津波、原発などでエネルギー問題への関心が高まっていることもあり、新たに注力することにした。
環境関連ビジネスでは、食の安全と安定供給でニーズの高い農業の工業化を狙いとした、LEDの活用や土壌改良に取り組んでいる。今後は、当社のGALF(超微細気泡発生技術)を生かして、土壌の洗浄を効率よく行えるよう事業化を考えている。
一方、海外生産拠点の再編も検討しており、タイでの生産を12年度末までに開始するとともに、日本、中国(蘇州)、台湾を含めて最適地生産をグローバル戦略の中で検討する。
こうした一連の戦略で次の大きな目標として、売上高600億円と20%の営業利益を目指す体制にしたい。