昨年は、東日本大震災やタイ洪水などの自然災害、また、米国の財政やEU圏の債務問題の顕在化など生活、企業環境に大きな影響を及ぼす事変が多発した。今年は世の中がその対応に取り組む一年になりそうである。製造業では自然災害を教訓に、在庫ゼロの思想が変わる可能性が出てきた。サプライチェーン、ジャストインタイムなどモノづくりを支えるシステムが見直されるだろう。
こうした潮流の変化に対し、私どもはシステムインテグレーションとパッケージソフト両事業の強みを生かしたフィールドベースのソリューション事業を展開、お客様の新しいモノづくりシステムの構築を積極的に支援していきたい。
幸い、当社は、親会社の日本たばこ産業(JT)で生産合理化・効率化に関するノウハウを培っており、メンテナンス体制も充実しており、より現場に近いところでの技術・経験を生かすことができる。お客様の立場から、当社の建築部・エンジニアリング部と連携し、建物・設備を含めた工場全体で最適な生産計画・製造管理・メンテナンスまで統一思想でシステムを構築できる体制が整っている。こうした他社にない強みをソリューション事業に生かしたい。
今年の景気は少しずつ上向く見通しである。内憂外患の状況であった昨年よりも明るい年になると、ポジティブにとらえて進みたい。今年は日本たばこ産業と連動している中期経営計画が3月に終了する。4月からの新中期経営計画では、グループ会社以外のお客様を重点的に開拓する。ソリューションはわれわれが主体になって事業を進め、パッケージソフトは代理店をメインに展開する。
今期末には日本たばこ産業の生産設備改善プロジェクトがほぼ終了するが、そこで得た最新ノウハウをお客様のニーズに合わせた形で応用提案、高度な領域でソリューション事業を展開する。