昨年は大震災、タイの洪水、欧州金融危機など想定外の大きな出来事があったが、中国をはじめとする海外需要、半導体製造装置関連が好調で、11年度の決算は計画通り推移しそうだ。今年は、7月から社名をパナソニックデバイスSUNXに変更。さらにグループの連携を強化して販売力を高め、新商品、シナジーの創出で売り上げを伸ばしていく。
パナソニックグループの再編が進んでいるが、当社は一昨年にパナソニック電工のFA機器を承継し、ひと足先に改革を実施した。グループとしては、プリント基板実装機から、モーター、ロボットまでFA業界で最大級の幅広い商材がそろい、顧客に提案できる。
こうした中で、当社はセンサ、レーザマーカなど強い商材を持つ特定分野でしっかりとシェアを取り、収益性も高めていく。その他、エコ関連など新しい分野で年間10億円程度のニッチ市場があれば、その分野の多様な製品を開発、販売する「ニッチトップ戦略」を展開する。
国内の景気は不透明感が強く、海外での販売に注力する。中国については、昨年工場を増設し開発部隊も置いて、現地で企画開発、製造から販売まで行う「地産地消」の体制を整えた。既にレーザマーカ、立体駐車場向けビームセンサなどの新商品も中国から生み出されている。営業拠点、生産拠点も増やし、製品の周辺部品も現地調達できる体制を整えていく。
今年は新興国市場にも力を入れる。インドには既に駐在員を置いているが、ブラジルにも今後駐在員を置くなど中国以外での販売を強化していく。こうした海外戦略により、2015年には売上高に占める海外販売比率を50%に高め、そのうち50%を中国市場が占める予定。
さらに海外メーカーを含めた業務提携、OEM、M&Aなども検討、グローバル化を加速する。