東日本大震災の発生が、経済から生活にいたるあらゆる面に影響を及ぼし、さらにタイの大洪水、欧州の金融不安、急激な円高進行など、昨年は激動の1年であった。こうした経済不安は、日本が期待している鉄道や水、原子力などの社会インフラの海外向け需要にも影響が出てきており、簡単には進んでいないようだ。
こうした中にあって、当社の売り上げも震災の復興・復旧需要などもあり、2012年2月期は前期より伸びるものと見ている。
今後、タイの洪水に伴う機械メーカー向けの復旧需要も出てくるものと思われるが、まだわからない面も多い。
大震災の発生でエネルギーのあり方が再び問われているが、基本的には「環境と省エネルギー」の問題は避けては通れない。当社としても、災害に対応できる新しい社会インフラシステムに対応した製品供給と営業展開を強めていく。
昨年秋のSCF(システムコントロールフェア)でも、新製品として省エネ・省電力設計のデジタル表示器、入出力フリータイプの省配線ターミナル、定格絶縁電圧600Vのスタッド端子台の3つを発表した。
自然エネルギー活用に向けた投資や、電力不足を補うための火力発電所の活用などに伴う需要が出てくるものと思われるが、今年はこうした市場状況を背景にして、これらの製品が売り上げに貢献するものと期待している。
来期は売り上げをリーマンショック前の水準まで戻したいと考えている。
5月に大阪で開催される電設工業展にも出展を予定しており、SCFの展示品を中心に、関西地区の顧客にアピールする予定である。
引き続き、製品ラインアップの一層の強化に向けて取り組んでいく考えである。