昨年3月に日本法人を設立し営業活動を開始した。当社は1980年にドイツで設立したFAシステムメーカーで、現在世界28カ国に現地法人、60カ国に代理店を設置しており、従業員数は約2000人となっている。
11年度の本社の売り上げは、10年度の3億4600万ユーロを30%以上上回る見込みである。
86年にPCベースのマシンコントローラを、96年にWindowsでPLC及びモーションコントロール機能を備えたリアルタイムソフトウェア「TwinCAT」を開発したが、03年にEthernetを基に開発した「EtherCAT」技術を発表したことで、急速な売り上げ拡大につながった。EtherCATは、超高速のネットワークとして、ノード数に制限がなく、同期性能が高いのが特徴となっている。当社では、この仕様を無償で公開し、会費無料のEtherCAT協会を立ち上げたが、現在会員数が世界で2000社以上、日本でも200社を超えている。
当社はIPC(工業用パソコン)、I/O、モーション機器、ソフトウェアPLCの大きく4つの製品領域で展開している。このうち、リアルタイムソフトウェア「TwinCAT
3」を1月末にリリースする。IEC61131―3に準拠し、CC++にも対応しており選択幅が広がる。また、17ミリ幅のアンプで制御できる小型サーボモータ・ターミナル「EL7201」も1月にリリースする。
今年はPC制御の概念を理解いただくことで、ユーザーの生産性向上につなげる取り組みを強めるが、たくさんの特徴、実績、メリットを正しく伝え、評価してもらえる機会を増やしていきたい。同時に、海外展開を考えている日本企業の現地でのサポートができるのも大きな強みとしてアピールし、グローバル成長を上回る伸びを目指していく計画である。