設立65周年を迎えた昨年は、豊中事業所の竣工や大震災など、記憶に残る激動の一年であった。中期計画における大きな案件であった豊中事業所の竣工により、ハード面の整備はほぼ終了した。今年は中計の目標達成に向け邁進する方針で、特に新規市場の開拓と海外事業の拡大に注力したい。
新規市場を開拓するため、ここ数年間は測域センサ(レンジセンサ)と光データ伝送装置を中心に、要素技術の開発など市場に見合う製品開発を行ってきた。測域センサは、最初の発売から5年以上が経過、バリエーションもそろってきたので、今年はこれまで投資した分の回収の意味も込め、ドンと事業の底上げを図りたい。
現在、交通分野や屋外分野、安全分野などが期待できる分野として芽が出ており、このあたりを中心に浸透を図っていく。
海外事業の拡大では、当社は海外市場も新規市場ととらえて事業展開を行う方針である。海外拠点は現在、米国に常駐拠点、韓国に現地法人があるが、産業が活発なアジア地区を中心に各地の市場調査を徹底し、ピンポイントで拠点を構築していきたい。
一方、当社は国内でものづくりを行うという基本姿勢を採っている。円高や人件費の問題などあるが、豊中事業所ではものづくりの原点に戻る姿勢で取り組み、海外生産に勝る高品質なものづくりを行っていきたい。
また、昨年3月にはレーザーによる欠陥検査装置など、各種の検査試験装置開発製造のタイヨー電機をグループ会社にした。スタッフのほとんどが開発技術者という技術系企業なので、今後製品開発面などでシナジー効果を出していく。
4月から中計の2年目に入るが、2年目が勝負の年だと思っている。2年目を次の道筋につながるよう活動し、中計目標である売上高100億円達成を目指したい。