昨年半ば以降の欧米の景気動向や円高推移から推察すると、今年の国内の設備投資はかなり厳しくなる気配を感じている。国内産業では東日本大震災の復興投資関連は上向くが、輸出産業で国内の設備投資を抑制する動きが出ている。
このような状況下であるが、当社は今11月期売上高を前期比で増加させたい。
国内はニッチな市場を開拓し、海外では中国市場を中心に積極的に攻める営業を展開し、目標を達成していきたい。
国内では建設土木分野などの市場を開拓する。クレーンなどは安全対策として傾き検知のニーズがある。この市場へ、当社センサーの特徴である高信頼性を継承しながらコスト対応力を高めた製品を発売する。
また、当社の磁気センサー、スケールシステム、磁気応用機器はメンテナンスフリーなので、お客様の機械や装置の心臓部に使われるケースが多い。その機械や装置をさらに差別化できるよう、当社の製品をもっと採用していただくための提案営業を今後、積極的に展開する。
当社は開発型企業として評価をいただいているが、まだまだ多くの技術が製品化されずに残っている。新製品を滞ることなく市場に投入すると同時に、未公開の技術情報を営業全員で共有化し、新しいアプリケーションとしてお客様に紹介していく。このように、高級タイプとコストダウンタイプ、豊富なアプリケーションでもってそれぞれの市場に柔軟に対応して顧客を増やす方針である。
輸出では中国などに期待している。中国については昨年、搬送機メーカーや商社との接触を深めることができたので、意欲的に取り組み、今11月期の成果に結び付けたい。
また、地震総合観測装置の引き合いが出てくる。地震観測地域では必要であり、予算化により受注が増えると見ている。