昨年は東日本大震災やタイでの洪水など、大規模な天災に見舞われた一年であった。震災直後は部品の確保が最大の課題であったが、当社では部品調達の切り替えなどが支障なく進み、安定した製品供給体制が採れた。
昨年はこうした天災以外にも円高が進むなど、われわれを取り巻く状況は決して良くなかったが、当社は数年前から「安全対策」をテーマに事業展開を行ってきた結果、安全対策関連製品の伸長とともに、プラスアルファの効果が出てきている。
当社の安全対策をテーマとした製品は、フットスイッチ、マットスイッチ、テープスイッチ、センシングエッジ、さらに安全性を再確認するフェイルセーフコントローラなどがあるが、いずれの製品もコンセプトが受け入れられ、確実にシェアを伸ばし、大きな手応えを感じている。
一部の製品は、受注が多数舞い込み、対応が大変であったが、タイの洪水も一段落つき、着実に復興需要が出てきている。特に自動車関連絡みの工作機械分野は、メンテナンス需要が出ており、特需ともいえる状況になっている。当社もこうした需要にはできる限り対応していきたい。
主力製品であるフットスイッチに関しては、医療機械向けに伸長しているが、グローバル展開をさらに加速、強化していく。この分野は今後も伸長することが予想されるので、規格をクリアさせるとともに、多品種少ロットでの対応も推進させていく。
当社の重要テーマである「安全対策」と「医療分野の強化」は、今後も継続させる方針で、特に防水型フットスイッチなどのPRを積極的に行いたい。
また、産業用フットスイッチ「SM2形」は、TUV規格CE指令に適合しており、グローバル展開が進む工作機械業界の動きに的確に対応し、シェアの拡大を図っていく方針である。