昨年は、東日本大震災の発生で先行き不安視したが、ペンタブレット事業、ECAdioソフト事業とも影響が小さく、今3月期は2桁成長を見込む。ECAdio販売では、営業体制を再整備した。代理店の活用と支援へ営業部隊を地域単位に編成するシステムに改革した結果、代理店との相乗効果が高まり、2桁成長につながった。
また、ECAdio2011年版で電気制御設計機能にハーネス設計機能を新たに追加し、2012年版でラインアップを充実したことにより、従来の制御系から半導体関係など装置系へ需要層が拡大し、今期売り上げに貢献している。
今3月期は営業体制改革とソフト機能拡充効果が表れているので、来期も引き続き強化し、2桁増加を図りたい。
欧州の債務不安、米国の財政赤字、円高を引きずったまま迎えた12年は、リーマンショックのような世界同時不況にはならないと思う。米国の景気は回復に向かい、中国も金融緩和策で安定成長を目指す。
国内産業は、円高で自動車が大きな影響を受けているが、装置系メーカーは生産拠点の海外シフトと国内に踏みとどまる二通りに分かれる。
ソフト事業では、国内に関しては、配電制御システムはもとよりメカトロ市場のシェアを高める。半導体製造装置、表面実装、包装機、NC旋盤、工作機械、ロボットなど日本の製造業を支える基幹産業へ営業攻勢をかける。そのため、新しい機能を追加した2013年版を6月に発表し、9月に発売する計画である。全国の販売代理店へのサポート体制も一層強化し、成果を共有したい。
ペンタブレットビジネスでフィリピンからインドまで各国に販社を設けているが、アジアは海賊版の多い地域だけに慎重を期して取り組みたい。