昨今、市場が求めている製品のバリエーションの幅が狭まっている感を強くしている。付加価値製品を出来るだけ絞り、最終利益を追求する経営に徹して来ている。
東日本大震災を機に蓄電池の普及が注目されている。
電気自動車(EV・HEV・P―HEV)に代表され、太陽光発電、風力発電、地熱発電による再生エネルギー、特にHEMS関連での蓄電、電力消費のピークカット、従来からの携帯電話、ノートパソコン、デジタルカメラ・ビデオ、携帯用音楽プレイヤーをはじめ、幅広い電子・電気機器に搭載されて来ている。
FA業界でも鉛に代わるリチウム電池の採用の検討が本格的に始まり、2010年にはLIB(リチウム電池)市場は1兆円規模に成長した。
当社は正極材生産量世界一の台湾CAECジャパン社開設準備会社として、日本市場での販売展開を開始している。
すでに昨年から製造の現場で使われているフォークリフト、AGV、LEDなどの照明用電源、船舶用電源、太陽光発電用蓄電池、ゴルフカートなどのアプリケーションで本格的な評価に入っている。
今年からは製造業向けに、安全で高性能、耐環境に優しい酸化鉄リチウムイオン電池のトップメーカー製品を中心に、販売展開をしていきたい。
液晶、ソーラパネル、そして二次電池と日本産業の得意分野が、海外勢に生産量で脅かされている。
今後とも社会でのエネルギーとしての電気は不可欠であり、その重要性はますます高まるが、一方で原発をはじめとして環境、コストなど多くの課題が山積している。
電力を蓄えることが可能な電池、特に充放電が可能である二次電池の開発と市場開拓への取り組みは、日本企業が海外競争力をつけるための重要なテーマになってくるものと確信している。