オムロンはこのほど、インドでの事業の加速と拡大を図るため、インド地域本社「オムロン
マネジメントセンタオブインディア」(ハリヤナ州グルガオン、中道教顕社長)を設立、1月から業務を開始した。
インド地域本社は、インドに進出している同社の各事業の事業支援を目的とする。財務や法務、ITインフラなどの専門機能に加え、急務とされる現地人材の採用や社員教育を図る人事機能、事業拡大のための事情探索と情報収集、さらにインドにおけるブランドの強化、社会貢献を図るための広報・渉外、CSR機能を設置し、強化を図る。
同社は現在、米州、欧州、アジアパシフィック、中華圏の各エリアに本社機能を担う地域統轄会社を置いている。
これまでインドは、シンガポールのアジア地域統轄会社「オムロン
マネジメントセンタオブアジアパシフィック」がその機能を担ってきたが、新興国戦略の重要拠点として事業強化を迅速に図るため、より現場に近いインドに地域本社を移管した。同社として初めて国単位で本社機能を持たせた地域本社となる。
現在インドでは、制御機器事業、健康機器事業を中心に営業拠点や営業人員、システムエンジニアを増強するなど、今年度から事業強化を急速に進めている。地域本社の設立により、各事業が求める本社機能の支援を迅速に行うことが可能となった。
同社は昨年7月から2020年度末までの長期経営ビジョン「VG2020」で、中国、インド、ブラジルなどの新興国での事業成長を重要戦略の1つとしている。同ビジョンの最終年度における全社の売り上げ目標は1兆円だが、このうちインドを含む新興国で、10年度の約2・4倍となる4000億円を目指す方針。