日本半導体製造装置協会(SEAJ、大林秀仁会長)は、2011年度から13年度までの半導体製造装置及びFPD(フラットパネル・ディスプレイ)製造装置の日本製装置及び日本市場の需要予測を発表した。11年度の日本製半導体製造装置とFPD製造装置はともに落ち込み、合わせた販売高は10年度比8・8%減の1兆4832億円となる見込みだ。12年度はFPD製造装置の低迷が激しく、同10・7%減の1兆3238億円となると予測しているが、13年度は同24・5%増の1兆6486億円と大幅な増加が見込まれている。10年度から13年度までの平均伸長率は0・5%とほぼ横ばいと予測されている。 日本製半導体製造装置の11年度販売高は、同5・9%減の1兆1682億円となる見込みで、12年度も3・8%減の1兆1238億円と2年連続のマイナスになると予測。11年度後半から設備投資を延期する動きが出ているためで、12年度後半から回復局面に転じ、13年度は20%増の1兆3486億円と10年度を超えるレベルに回復する。
一方、日本製FPD製造装置の11年度販売高は、高精細・中小型パネルや有機ELの投資に支えられているものの、TV向けを中心とした大型パネル用の設備投資が先送りされており、18・0%減の3150億円となる見込み。12年度も36・5%減と2年連続の大幅な減少を予測しており、13年度は中国での新規TVラインへの大型投資などにより50・0%増の3000億円に回復すると予測している。
なお、WSTSの11年秋季予測では、11年の世界半導体市場は1・3%増の3023億ドルと過去最大に達する見込みで、12年も2・6%増、13年も5・8%増と順調な増加が見込まれている。
堅調な成長が期待できるスマートフォン、タブレット端末、SSD、産業向けなどの各分野で、次世代デバイスに向けた準備も進められている。