山武は、米・ディグリーコントロール社へ、約2億円(出資比率は約13・8%)資本参加する。ビルオートメーションの環境制御事業強化の一環で今後、事業上の戦略パートナーとして、営業および技術開発の協業を進める。デ社は、通信、医療機器、コンピュータおよびエレクトロニクスの各産業で、高性能電子機器から発生する熱を気流工学で冷却する放熱制御や温度制御で解決する熱対策ソリューションを提供している。
2009年1月からデ社の「アダプティブクール」を、日本国内で販売し、データセンターの課題とされている熱だまりや冷やしすぎを解消し、最適な温熱環境を実現するソリューション商品として取り組んできた。
導入により、空調にかかわるエネルギー量を約20%削減(500平方メートル規模のデータセンター)することが可能になる。
10年12月には、サーバルーム内の気流を最適な状態に保つとともに、省エネルギーを実現する新機能「気流制御システム機能」を追加している。
今後、国内のデータセンター市場のみならず、高発熱負荷の課題をかかえる市場に積極的に提案するとともに、今回の出資を機にデ社の熱対策技術、温度・気流センサー、熱負荷ソリューションの事業領域においても、協同で事業展開を検討し、5年後に20億円の売り上げを目指す計画。