安川電機は、電気自動車をはじめ、様々な電気駆動の用途に対応できる新たなモータドライブシステム「QMET―II(クメット・ツー)」を開発した。
QMET―IIは、独自の電子式巻線切替技術と高効率制御技術により、電気自動車やハイブリッド車などの電動車両に求められる広い定出力範囲を確保し、かつ高効率な運転を実現している。
これにより電動車両の実使用領域での電費向上に効果を発揮する。
また、プラットフォームコンセプトにより徹底した標準化・共通化を図ったことで、標準的な機能・性能を備えた標準タイプをそろえるとともに、さらなる追加仕様要求にはセミカスタムタイプもある。
さらに今年11月には、脱レアアースモータの実現へ、巻線の最適化やリラクタンストルク有効活用技術などにより、従来のネオジウム磁石を用いたモータと遜色ないサイズと効率を実現したタイプもサンプル提供する予定。
同社は、長年培ってきたモータドライブ技術とパワー変換技術を生かしたモータドライブシステムの開発・製品化を進めており、2009年6月に、独自の電子式巻線切替技術により高効率で広い定出力範囲を有するQMETドライブを製品化した。
今回は電気自動車の50~120kWクラスのドライブシステムを狙いに、QMET―IIを開発し、電気自動車をはじめ、小型建設機械の駆動・旋回用、農業機械の駆動用、小型船舶の推進用などの用途に向け採用を提案していく。