三菱電機は、電子ビームの波形を制御することで、車載用電子デバイス部品・モーターなど自動車部品に最適な高品位溶接ができるファインプロセスコントロール電子ビーム加工機「FPC―EBM」=写真=を、18日から発売した。標準価格は4800万円。2012年度10台を販売予定。
新製品は、固体レーザー溶接に比べて狭い溶け込み幅で溶接できることから溶接ひずみを低減でき、ビーム出力の立ち上がり・立ち下がり時間を最適化し、微小粒(スパッタ)の飛散を抑えることで、高品質な溶接を実現できる。
また、ビーム出力を細かく制御して局所加熱することで、溶接部周辺への熱ダメージを低減し、小型・高精度化製品の溶接も実現できると共に、局所加熱が可能なため周囲の溶け過ぎが起こりにくく、銅やアルミなどでも均一な溶接が可能となり、ギアや回転軸などの低ひずみがより強く要求される溶接では、ひずみ取り工程の削減に貢献する。