2012年3月期の売り上げは前期比微増の71億円ぐらいになりそうである。第1四半期は東日本大震災の前倒しなどがあったものの、その後、失速した状態である。
今年も、顧客の海外進出と海外生産の拡大、さらに歴史的な円高、欧州の債務問題、台湾・韓国・中国の技術レベル向上などで、国内市場の縮小が懸念され、取り巻く環境は依然厳しい状況が予想される。しかし一方で、東日本大震災やタイの復興需要、医用分野などの続伸などが見込まれる。仕入先メーカー各社は、今年7%程度の伸びを期待しているところが多いが、ほとんどが新興国頼みで、国内での伸びは期待薄となっている。
こうした状況の中で、何としても勝ち残る必要があり、そのためには個々の営業力(製品知識力、応用力、協業力)と時代に合わせた総合力(システム化、国際化)などを高めることが重要になってくる。昨年も空圧機器の国家試験合格者4人がメーカーのSE資格を取得し計6人に増えた。こうした社員教育を強化することで、限られたパイ(市場)の中でも優位な立場で商談を進めることにつながり、顧客からの信頼も高まることになる。
今年4月から次の成長に向けた中期3カ年計画を立て、初年度は80億円の売り上げを目指していきたい。医療・医薬、ヘルスケア、社会インフラなど国内の元気産業へのアプローチを強め、営業拠点の内部充実も進める。軌道に乗ってきた上海もさらに強化していく。
企業は永続的な成長が求められており、そのためにも引き続き社員教育に力を入れながら、「成長元年」の気持ちで、全社員の力を合わせて勝ち抜きたいと思う。