安川電機はロボット事業の生産性向上と競争力強化に向けて、ロボットの新工場(第2工場)を本社事業所(北九州市八幡西区)内に建設する。
新工場は3階建て、延べ床面積約1万7000平方メートルの規模で、2013年夏稼働の予定。
同社は国内のロボットの生産拠点として、第1工場(モートマンセンタ)で一般産業向け小型ロボットの生産を、第3工場(モートマンステーション)で一般産業向け中・大型ロボットの生産を行っている。今回新設の第2工場では、クリーン環境での生産を主に、半導体・FPDパネル市場向け、食品製造業、医療(バイオメディカル)向けなどのロボット生産を行う。同時に第3工場内のロボット信頼性センタも拡張する。
同社ではロボットの用途が拡大していることから、グローバルな受注増加を見込み、生産能力の一層の拡充と国内の生産体制一新に向けて、最新鋭のロボット工場および信頼性センタを建設することにした。これによって、生産工程全般の最適化や品質向上を実現し、現行比の生産性向上を図る。
また、中国(江蘇省常州市)にも新工場建設を進めており、国内および中国を生産拠点としたグローバル展開を強化している。
これと並行して同社は15年に創立100周年を迎えることから、創立の地である本社事業所内施設を再編し、事業所全体を「ロボット村」と位置づけ、社外の一般市民や学校・研究機関にも開放して、ロボットに関する技術や情報提供を行っていく計画を立てている。同時に新エネルギー・創エネルギーなど同社の新規事業の取り組みへの活用も進める。
正式オープンは15年を予定している。これら一連の総投資額は約100億円の予定。