FAセンサの代表と言える光電センサは、LEDや半導体レーザを光源にした非接触センサで、検出方式は透過型、回帰反射型、拡散反射型などがある。超小型ヘッドで取り付けスペースが小さいアンプ分離型、DC電源で使え応答速度が速いアンプ内蔵型、AC電源で使え取り扱いが容易な電源内蔵型、取り付け場所を選ばず微小物体も検出できる光ファイバー式などがある。FA分野では、隙間などにも取り付けられ、光ファイバー部を交換するだけで様々な用途に対応できる光ファイバー式のアンプ分離型の需要が比較的多い。
半導体や液晶製造装置では、微小物体検出用として、高精度、ローコスト、取り扱いやすいなどの理由から光電センサの使用個数が増加、大きな市場を形成しており、小型化と長距離検出、高い保護特性などが著しく、検出距離50メートル、保護特性IP69Kなどの製品も登場。
最近の光電センサは、オートチューニング機能など使いやすさを追求した機能が一般化している。光電センサは市場が大きいだけに、各メーカーとも新製品開発に意欲的に取り組んでいる。例えば最近発売された光電センサでは、インバーター蛍光灯やLED照明など変化する照明に対応するために、受発光部分の信号処理アルゴリズムを改良し、耐外乱光性能を強くしている。最も良く使用されている透過形での信頼性が大幅に向上する。また、透過形では同じ製品で異周波機種も用意することで、お互いの相互干渉を防止し、複数のセンサを密着して取り付けることを可能にしている。
感度調整も、問題解決ボタンを押すだけでセンサ感度を最適値に自動調整できるようにして、従来のボリウム式調整のようなバラつきを解消し、確実な調整を実現している。また、多点制御や差動検出など入光量をアナログ的に制御できるアナログ出力の光ファイバ式光電スイッチなどもある。
新しい機能であるデュアル感度補正機能は、ファイバー先端に汚れによる光量低減が生じても自動的に感度を補正するだけでなく、先端部の清掃を行った後も自動で元の感度に復帰するもので、再ティーチングの必要がないという特徴を持つ。アプリケーションも有無検出に加え、位置決めやコード読み取りなど多様化している。
光電センサのひとつである変位センサは、対象物の高さや幅・厚みを測定するが、従来の三角測距方式とは異なる白色同軸共焦点方式を使ったセンサが発売された。従来の三角測距方式に比べ、センサヘッドの小型・軽量が図れるほか、対象物の素材や色に影響されにくく、ノイズにも強い。
近接センサは、耐環境性が良く、高温・多湿、防爆雰囲気、水中など、他のセンサにはない独自の特徴から、工作機械、ロボット向けなどを中心に光電センサとは異なった市場・用途を形成している。振動や衝撃による緩みを防止できるタイプや、6ミリ角の超小型タイプも製品化されている。また、オールメタルタイプも増え、金属体、非金属体の混流ラインでも使用できる。