山武は海外事業強化の一環として、サウジアラビアのタラワット社(本社=リヤド、アル・ハセミ社長)と合弁で、調節弁の製造販売、ならびにPAとFA製品の販売・エンジニアリング、および関連サービスを手がける現地法人を設立することになった。
新会社は2012年秋までに設立し、工場建設に着手、13年秋から生産を開始する予定。
生産は大口径調節弁の組み立てからスタートし、将来的にはライフサイクルを通じてのソリューションへと拡大していく。製品はサウジアラビア国内向けの販売だけでなく近隣諸国への輸出も計画している。
新会社の資本金は2億円を予定しており、出資比率は山武が51%、タラワット社49%で、売り上げは15年に20億円を計画。
タラワット社は工業市場から不動産までを対象に投資・事業開発を行う会社で、石油化学プラントなどへの出資実績があり、同国におけるプラント市場客先に高い認知度を有する。将来的にサウジアラビア人を主体としたオペレーションを目指して積極的に採用することを検討しており、すでに中核となる人材の日本でのトレーニングを始めている。
なお、今回の現地法人設立は、サウジアラビアへの投資を検討する日本企業の支援等を主な活動とする「日本・サウジアラビア産業協力タスクフォース」の支援を受けている。