パナソニック・エコソリューションズ社(大阪府門真市大字門真1048、TEL06―6908―1131、長榮周作社長)は、新しく開発したパワーステーションにより、太陽電池とリチウムイオン蓄電池を連携させ、停電時や平常時でも電力を有効活用できる「住宅用創蓄連携システム」を開発した。
東日本大震災以降、蓄電池利用や系統電力の負担軽減、太陽光発電などによる自給自足への関心が高まっているが、蓄電池システムは停電時に蓄えた電気を使い切ると再充電できず、太陽光発電システムは夜間の利用ができない上、日中でも天候により供給が不安定になる場合がある。同社が開発した住宅用創蓄連携システムは、太陽電池と4・65kWhリチウムイオン蓄電池ユニット(標準価格116万円)、さらに太陽電池と蓄電池のパワーコンディショナ機能を一体化した5・5kWパワーステーション(同64万円)で構成している。
日中は太陽光で発電した電力を使用でき、余剰電力は蓄電池に繰り返し充電が可能。蓄電池に蓄えた電力は、日中の電力供給を安定化し夜間に利用できる。
停電時において、利用したい照明器具や冷蔵庫、通信機器などをあらかじめ取り決めておき配電しておくことで、停電してもコンセントを差し替えせずに使用できる。
平常時は、電力会社から供給される系統電源から深夜電力を充電、日中は蓄電池に蓄えた電力を利用し、系統電力のピーク抑制に貢献できるモードや、太陽光発電の余剰電力を蓄え、夜間に活用することでクリーンエネルギーを最大活用するモードなど、使用者の希望に合わせたモード選択が可能である。
同社では同システムを、家庭での再生可能エネルギー活用とエネルギーをベストミックスする「スマートハウス時代の新しい配電インフラ」として普及促進を図る方針で、今年度1500システムの販売を目指す。