山武は、4月1日から社名を「アズビル(Azbil)」に変更するとともに、経営執行体制も一新するが、このほど小野木聖二新会長、曽禰寛純新社長、不破慶一ビルシステムカンパニー(BSC)社長、岩崎雅人アドバンスオートメーションカンパニー(AAC)社長が会見し、今後の取り組む方向などを語った。 同社は2006年の創業100周年を機に「人を中心としたオートメーション」をグループ理念に掲げ、ブランド「azbil」を制定した。azbilは「人を中心としたオートメーション(Human centered automation zone builder)」からとったもので、小野木新会長は「オートメーションをしている会社はたくさんあるが、『人』ということに結びつけて展開している会社は当社だけだと思う」として、「人にオートメーションの技術を結びつけることで、お客様の色々な課題解決のお手伝いをさせていただく」と社名の目指すところを示した。
同社は、ビルディングオートメーション(BA)、アドバンスオートメーション(AA)、ライフオートメーション(LA)の3つのオートメーションを掲げている。小野木新会長は「3つのオートメーションは景気変動サイクルが少しずつずれていることで安定した経営と成長、シナジー効果が発揮できてきたが、昨今は経営を取り巻く環境が大きく変化していることから、若い力で引っ張っていく新しい経営体制と力強い推進が必要と判断した」と交代の理由を説明。
曽禰新社長は、「オートメーションが使われ、技術・学問として整備され始めたのはだいたい50年前であるが、将来を考えると自動化ではなく人と機械との協業、人を中心とした視点で考えていくことが重要だ」との考えを示し、「人を中心としたオートメーションを探求して、顧客の価値向上に取り組む。AAでは他社と違うソリューションを提供していきたい」と今後の方向性を明らかにした。
岩崎AAC社長は、「グローバルではアジアNo.3のバルブメーカーに挑戦するとともに、地域を越えた連携で顧客へのソリューション提供を拡大する。国内でも素材から完成品までのサプライチェーンを押さえた営業を拡大していく。エネルギーソースからコンシューマまで一貫して対応できる当社の強みでビジネスを創出していく」と意気込みを述べ、さらに「グローバルな工場向けオートメーション市場でのソリューションベンダーとして、グローバルでオンリーワン企業を目指す」と強調した。
また、不破BSC社長は「高付加価値ライフサイクルソリューション型のBA事業構築を目指して、事業構造の改革を加速させ、azbilをグローバルブランドにしていきたい」と力を込めた。