デンソーウェーブ(愛知県知多郡阿久比町大字草木字芳池1、TEL03―6367―9677、柵木充彦社長)は、QRコードをはじめとする光学的読み取り媒体の弱点であった複製・偽造・改ざんを防止する新しい技術を開発した。
同社はこれまでも、2007年に従来のQRコードに特定のスキャナでないと読み取れない非公開エリアを持った「SQRC」を開発し、QRコードの偽造・改ざん防止を実現してきたが、今回開発した複製防止QRコードは、媒体に印字されたSQRCの上にさらに特殊なインクを塗布することで、複写機・スキャナなどによるコードの複製を防止するもの。
SQRCの機能により、コードの偽造・改ざんを防げることに加え、さらに特殊インク層で複製防止を施すことで、光学的読み取り媒体に対する3大リスクである「複製・偽造・改ざん」のすべてを防ぐことが可能になる。
複製防止QRコードは、従来、磁気印刷を利用していたチケットや金券などの用途において、磁気印字に比較して安価に発行でき、かつ普通紙への印字が可能なため、環境面に配慮した運用が可能。また、これまでホログラムなどの特殊セキュリティ印刷による偽造品・模倣品対策を行っていた用途においても、ホログラムに比較して安価に発行でき、かつベースのQRコード/SQRCはデータキャリアとしての機能を持つため、スキャナで真贋判定の作業を行った結果をデータとして残すこともできる。
なお、同社では複製防止QRコードが読み取り可能な定置式スキャナ「QB30」を3月1日から発売しており、複製防止QRコードが読み取り可能なハンディターミナルなども順次発売する予定。