山武は、最大40%の省エネ運転を実現するデシカント空調機用コントローラ「Infilex DC(インフィレックス・ディーシー)」=写真=の販売を開始した。販売価格は180万円(工事費別)からで、国内のリチウムイオン電池工場、フィルム工場、製薬工場などへの拡販を行い、3年後3億円の売り上げを目指す。
吸湿材を使って空気中の湿分を取り除くデシカント空調機は、低湿度空間が求められるリチウムイオン電池工場などに多数導入されている。一般的なデシカント空調機は、目標の湿度領域を維持するために年間を通して定格運転を行っていることが多く、多大なエネルギーが消費されている。また、運転状態の変化が分かりにくく、問題個所の特定が困難であるといった管理上の難しさもあり、工場内の製造環境を維持した上でのエネルギー対策や、運転状態の見える化を望む声は強かった。
新製品は、外気や室内の潜熱負荷の状況に応じて、デシカント空調機の再生ファン、デシカントロータ回転数を抑制し、搬送動力のエネルギーなどを削減することで、定格運転を行っていたデシカント空調機と比べ、最大40%の省エネルギーを実現できる。
また、同社のビル制御システムと接続することで、監視用パソコンの画面からデシカント空調機の運転状態の確認やエネルギー消費データを可視化でき、建物全体の統一管理も可能になる。