不二電機がスタート新中期経営3カ年計画15年1月期売上げ40億円目指す

不二電機工業(小西正社長)は、2015年1月期に売上高40億円を目標とする新中期経営3カ年計画をスタートさせた。同計画達成への活動目標に「新しい時代の創造」、合言葉に「見える仕事でスピードアップ!」を定め、積極的に事業拡大を進める。

同社では中期計画達成のため、中核となるみなみ草津工場(滋賀県草津市)を昨年3月に竣工、制御用開閉器、補助リレーの専門工場として機能させている。従来の草津製作所(同)は表示灯・表示器と電子応用機器、新旭工場(滋賀県高島市)は接続機器の専門工場として最適の生産体制を確立。高品質で低価格の製品を短納期で供給できる体制を整えた。

さらに、情報の迅速な共有化と営業活動の効率化を図るため、昨年7月に大阪営業所を草津製作所に統合した。人材面では、技術者を中心に優秀な人材の確保に積極的に取り組み、社内外の人材教育を充実させる。

今後は、他社との共同開発や業務提携、M&Aにも積極的に取り組み、事業の相乗効果と拡大を図る方針である。

今後3年間の売上高目標は、13年1月期35億円(12年1月期比6・3%増)、14年1月期37億円(同12・3%増)、15年1月期40億円(同21・4%増)としている。

なお、同社の12年1月期決算は、国内は電力や電鉄・車両業界、海外は台湾や東南アジアなどアジア地域を重点に営業活動を進めた結果、高速鉄道変電設備や受配電設備向け製品が伸長、電力向け製品も堅調に推移し売上高32億9300万円(前期比9・2%増)となった。

利益は、前期に稼働したみなみ草津工場の人件費・減価償却費など経費増に加え、原材料費増が影響し、営業利益3億6200万円(同16・2%減)、経常利益3億9100万円(同15・4%減)、純利益2億2200万円(同16・7%減)となった。

製品別売上高は、制御用開閉器が受配電設備の遮断器用補助スイッチが同30%以上の伸び、さらに鉄道車両用の戸閉め検出スイッチも急増し、8億1600万円(同6・5%増)、接続機器は、国内外の受配電盤向け試験用端子が同20%以上の伸びを示し、震災の復旧・復興需要にも下支えされ14億7000万円(同13・3%増)。

表示灯・表示器は、各種LED表示灯が好調に推移、変電設備向け落下式故障表示器の減少をカバーし、4億3200万円(同0・6%増)、電子応用機器は、高速鉄道変電設備向けインターフェイスユニットやI/Oターミナル、アナンシェータが急増し、5億7300万円(同9・9%増)となった。

今期は、売上高35億円(同6・3%増)、営業利益4億4100万円(同22・0%増)、経常利益4億6300万円(同18・1%増)、純利益2億7500万円(同23・6%増)を見込む。

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