「年齢に加え、技術、マーケティング、関連会社などの社内に加え、社外でも色々と経験を積んでおり、アズビルグループの社員の先頭に立って活躍してくれると思った」と山武の小野木聖二社長は後任の社長に選んだ理由を語る。
4月1日から山武は、アズビル(Azbil)への社名変更と同時に曽禰寛純取締役が新社長に就任する。
曽禰氏は「昨年12月に小野木社長から社長就任の打診を受け、少し時間を下さいと申し上げた」と言う。8000人の社員を背負って責任を全うしていけるかを考えたからで「1週間ほど考えて、やらせてください」とお話した。
信条を「探求」と語る通り、「ある事業の方向性とか真理を追求する時、脇目もふらずしつこく追い求めるのが自分の強みで、1足す1が2ではなく、たくさんの成果につなげたい」という。
曽禰氏は「ここ10年で当社は小野木社長のもとで大きく変化してきたが、グローバルへの体制基盤はまだまだ整備する必要があり、そのために大きく変わらなければならない。BA、FAともいい意味でも悪い意味でも(事業として)長い歴史があるだけに自己改革して、組織として変わっていく必要があり、5年ぐらいで判断しながら事業連携していく」と方向性を示す。
BAとFA事業という2つの大きな事業のカンパニー社長も1日から交代し、曽禰新社長を支える。
人にオートメーションの技術を結びつけることで、顧客の様々な課題解決のお手伝いをさせていただくことを新社名では目指しているが、その成果が期待される。
【曽禰寛純(そね・ひろずみ)新社長の略歴】
1955年1月16日生まれ、57歳。79年3月東京工業大学大学院修了(制御システム工学専攻)、同4月山武ハネウェル(現山武)入社。96年4月工業システム事業部システム開発統括部システムマーケティング部長、98年10月山武産業システムに移籍し、同社マーケティング部長、00年6月同社取締役マーケティング部長、03年4月山武執行理事・アドバンスオートメーションカンパニーエンジニアリング本部長、05年4月執行役員・経営企画部長、08年4月執行役員常務・経営企画部長就任。09月4月安全センター社長就任(現任)、山武ケアネット社長(現任)、10年6月取締役(現任)。趣味はハイキング、バードウオッチング、古楽器(木製フルート)演奏。