リタールは、1961年にドイツ・リッターハウゼンで創立し、昨年50周年を迎えた。1988年には日本法人を設立している。
現在、「Rittal―The System」のコンセプトで、エンクロージャーシステム、温度管理システム、配電システム、ITシステムのソリューション領域において、ハードウェアからソフトウェア、アクセサリ、保守・点検・修理に至るサービスまでをグローバルな一貫体制で提供できるのが大きな強みである。
電子機器の高性能化と小型化が年々進む中で、電子機器からの発熱量も増加しており、制御盤内の熱量も増える一方だ。
また昨今は、施設や装置全体のエネルギー使用の効率化による費用対効果も重要視されている。それは本体コストだけでなく、取り付け・調達コスト、メンテナンスコスト、エネルギーコストなどをトータルで計算し、総所有コスト(TCO)として捉えることである。
リタールは各コストをトータルで削減しながら、温度管理に関わる総コスト削減に繋がるソリューションの提供に意欲的に取り組んでいる。
電子機器の温度管理システムでは、盤用クーリングユニットが使用されているが、これを5年間使用した場合のTCOのコストのなかで約半分をエネルギーコストが占めている。従って、多様な温度管理システムでは設置環境・条件に応じた最適な機器の選定と、盤内への適切な設置、それに定期的なメンテナンス作業およびメンテナンス頻度の低減が図れる機器選択に加えて、エネルギーコストの削減が大きな鍵を握ってくる。
リタールの「Blue e盤用クーリングユニット」は、エネルギーコストを大幅に削減する製品として、いま世界で導入が進んでいる。
Blue e盤用クーリングユニットは、最新の技術を活用したコンプレッサーおよびファンを新規に採用している。
また、熱交換器の表面積を広くすることで冷却性能も向上させ、消費電力の減少にも繋げている。
盤内外の吸気・排気口の距離を離すことで、エアフローのショートカットを防止するなど空気の自然循環を取り入れている。
加えて、より効率的な冷却が可能になるエコモード機能を新規に搭載し、制御している機械や装置の稼働状況や外部温度に応じて内部循環ファンを停止させることで、消費エネルギーを削減している。
また、リタールの盤用クーリングユニット全機種は、凝縮器にナノコーティングを施しているため、粉塵などの汚れによる冷却能力の低下を防ぐことで、エネルギーの効率的な使用にも繋がるとともに、汚れがつきにくいことによるフィルター交換頻度の低減にも効果を発揮する。
こうした革新的な機能と構造により、環境負荷低減などで、最大70%のCO2削減に貢献することができる。
リタールのBlue e盤用クーリングユニットは、フォルクスワーゲン、アウディ、ダイムラー、オペル、ポルシェ、BMWなどドイツの主要自動車メーカーに採用されており、良好な費用対効果を生み出しつつある。
リタールは温度監視システムとして、このほかにもフィルターファンユニット、水冷式冷却ソリューション、サーモエレクトリッククーラー、エンクロージャー用ヒーターなど、幅広い製品をシリーズ化している。
これらの製品に不可欠なアフターサービスを提供するため、日本国内では複数のサービス拠点を、海外では5カ所のサービスハブと60カ所以上のサービス拠点を有しており、迅速なサービス対応が可能で、安心して使用することができる。
▽設立=1988年10月25日
▽資本金=4億700万円
▽従業員数=80名
▽役員=代表取締役社長 高村徳明
▽事業内容=インダストリアルエンクロージャー、エレクトロニクスパッケージシステム、温度管理システム、分電・配電システム、ITソリューション、コミュニケーションシステムなどの生産、輸入、および販売
▽本社・営業本部=横浜市港北区新横浜3―23―3、新横浜AKビル2階(〒222―0033)
▽コンタクトセンター=0120―998―631
▽名古屋支店=名古屋市天白区塩釜口2―212、(〒468―0073)
▽大阪支店=大阪市北区天神橋1―17―15、ビアリッツ天神橋6階(〒530―0041)
▽カスタマーセンター=茨城県猿島郡境町西泉田下野原1438―1(〒306―0431)