エネルギー利用の効率化への関心が高まる中で、工場やビルのエネルギー使用量のきめ細かな管理が重要性を増している。計測ポイントを受電から生産設備まで拡大しながら、製品単位の消費エネルギー量の把握によって、「生産の効率化」と「エネルギーの効率化」を両立させ、コスト削減につなげることが必要になってくる。
三菱電機は、FA機器分野で蓄積した制御技術とネットワーク技術、受配電分野の省エネ活動で培った計測技術を融合したFAエネルギーソリューション「e&ecoF@ctory」を提唱している。エネルギーを計測する、見える化する、削減する、管理するためのソリューション機器として、シーケンサや表示器、ACサーボ、インバータなどのFA機器と、エネルギー計測機器やブレーカなどの配電制御機器、さらにそれをつなぐネットワーク機器などを高度に融合化している。
このひとつとしてこのほど、ビルや工場でのエネルギー使用量を収集・分析・表示し、効率的なエネルギー管理をサポートする省エネデータ収集サーバー「EcoServerIII」の販売を開始した。
「EcoServerIII」をエネルギー計測端末に接続し、設定項目を選択するだけで、電流・電圧などのエネルギー使用量の状況を簡単にパソコン画面に表示できる。計測したデータは、グラフ化してWebブラウザで表示することも可能だ。
また、生産一単位あたりの消費エネルギー量であるエネルギー原単位のグラフ作成機能も標準搭載しており、エネルギーの原単位状況の見える化を図ることで、ライン・設備・時間帯ごとの省エネポイントを明確に把握でき、省エネ対策の促進につながる。
データ収集方式は、同社の独自のネットワークであるB/NET伝送と、シリアル通信ベースのオープンネットワークCC―Link通信の2種類から選択可能で、ネットワーク環境がさらに拡充できる。
計測点数は255点で、このうち稼働監視計測点数は最大32点。端末登録台数は最大255台(CC―Linkは64台)。外形寸法は、114W×104H×122・5Dミリ。