韓国マシンビジョン協会(KMVIA)が4日、会員59社で発足し、会長にベック・ホンギ氏(NIP社長)が就任した。米国aia、欧州EMVA、日本JIIAに次ぐ工業会設立。マシンビジョンの世界市場は1000億円と推測されているが、今後、4団体による標準化を通じて市場の拡大を図る計画。
KMVIAがソウル市Coexセンターで開催した発足式には、韓国のマシンビジョンメーカー、ディストリビュータ、関係官庁などのほか、日本JIIAや米国aiaも参加した。
ベック・ホンギ会長は「親睦を通じて公正な取引を進め、市場の拡大につなげていきたい。協会のために、いろいろご提案をいただきたい」とあいさつした。参加した政府関係者は「機械産業で品質を向上させることが顧客を満足させる。マシンビジョン協会にその役割を望んでおり、中小企業を支援し育成して欲しい」と語った。式典に参加した日本JIIA岡茂男代表理事は「これまで日米欧の3団体が標準化に取り組んできたが、今後は韓国KMVIAを含め4団体で標準化事業を推進しながら世界市場を拡大させたい」と期待を寄せている。
マシンビジョン事業者団体は、aiaが発足、その後03年に欧州EMVA、06年に日本JIIAが設立された。マシンビジョンは日本メーカーのシェアが高い。標準化でも09年にJIIAが提唱のCoaXPress規格が国際規格として制定されるなど日本の発言力は高い。韓国に団体が設立されたことで、国際標準化でアジアの意見が強まるものとみられる。
世界市場は1000億円。韓国市場はサムスンなど内製の大手企業を除き80億円とされ、日本から30億円が輸出されている。韓国はメーカーが少ないが、国家が機械産業の育成に取り組んでおりマシンビジョンの市場拡大が見込まれている。