安川電機は、オリックス・レンテック(横浜市、太田敏晶社長)と提携し、中国で産業用ロボットのレンタル事業を開始した。また両社は、上海市にショールーム「ヤスカワ・オリックス・ロボット・テクニカルセンター」も開設した。
中国は世界の工場として、世界各国からメーカーが進出しているが、このところ人件費の高騰や人手不足、作業レベルの高度化などで、中国でも生産ラインの自動化を推進する取り組みが急速に進展、産業用ロボットの需要も急ピッチで高まっている。
両社はこのような背景の中、安川の産業用ロボット技術と、オリックスが有する金融機能および物件管理ノウハウとの協業により、広大な中国市場において事業展開を図ることになった。
取り扱いをする安川の産業用ロボットを、自動車部品や電子機器工場向けなどに、オリックスが顧客の利用形態に合わせて、1カ月の短期レンタルから長期レンタルまで柔軟に提供する。
提供する産業用ロボットは、フォークリフトで容易に移設できる設計のため、ロボットの設置工事を必要とせず、しかもレンタルの特徴である導入費用の平準化を図れることから、初期コストも抑えられる。
開設したショールームは、安川のロボットのさらなる認知度向上と操作技術の習得を目的にしたもので、実際にロボット操作を体感することにより、さらなる普及拡大を目指す。
安川はアーク溶接をはじめ、幅広い用途のロボット事業をグローバルで展開して、世界トップクラスの実績を有している。中国でも1990年代から産業用ロボット市場の確立を積極的に強化・推進し、高いシェアを獲得している
オリックスは、日本初の測定器レンタル会社で、中国には04年に進出、主に製造工場向けに各種測定機器や機械設備などのレンタル事業を展開している。