リタール(横浜市港北区新横浜3―23―3、TEL0120―998―631、高村徳明社長)は4月27日、新概念のオールインワンラック「SmartPackage」でIDC(インターネット・データ・センター)ラック市場へ本格進出すると発表し、販売ネットワーク構築へITソリューション・ディストリビュータのネットワールド(東京都千代田区、森田晶一社長)と販売契約を締結した。
今後、販売店を10社ぐらいまで順次拡大する方針である。
同社や親会社のドイツ・リタール社はこれまでも、IDC向けラックシステムを販売する一方、ヒューレット・パッカード、デル、IBM、シスコシステムズなどITベンダーにOEM供給し、最適なシステム環境に必要な技術ノウハウを蓄積してきた。
日本市場では昨年の東日本大震災を機に、支店や営業所、配送センター、倉庫などに特別にサーバールームを設けることなくマイクロデータセンターを構築する要求や、事業継続対策としてコンテナ型IDCの活用などが出ている。
同社ではこうした新需要に対応し、1台のラックにクーラー、消火システム、監視システム、PDUを搭載したオールインワンラック「SmartPackage」の販売を開始した。耐火性、防犯性に優れるラックを用意した。
場所を選ばずにコンパクトかつ容易にIDC環境が構築できる「SmartPackage」は販売先が多岐にわたることから、代理店販売を行う方針。
その第1号であるネットワールドは、自社の「SVPforVMware vSphere」と「SmartPackage」を組み合わせて販売する。ネットワールドの売り上げは、2011年12月期で464億円となっている。