日本配電制御システム工業会(JSIA、盛田豊一会長)は6月7日、設立30周年記念式典・祝賀会を東京・港区の「コンラッド東京」で盛大に開催する。また、記念式典に先立ち定時総会も開く。
記念式典は、30周年記念事業として実施したインド、インドネシア視察報告、永年功績者、優良従業員表彰などを行う。
工業会は1982年11月、社団法人日本配電盤工業会として設立。現在の会員数(正・賛助会員)は約400社。
受配電盤、制御盤業界の団体として業界の発展、社会的な地位の向上へ積極的に事業を展開している。
92年に海外技術研修を実施し欧州の配電盤業界を視察、昨年は設立30周年記念事業としてインド、インドネシアにミッションを派遣し市場や業界動向を調査した。
また、規格制定、取引正常化、先進技術の研究、検査技士資格制度、優良工場認定、工業会団体PL保険、非常用配電盤認定、受注統計など会員の経営基盤強化、業績向上のための事業を積極的に展開している。
93年には品質保証体制推進協議会を発足させ、翌年には将来構想を発表した。95年には検査の重要性に鑑み配電制御システム検査技能審査制度を創設、現在も多くの技術者が「検査技士」の資格取得へ受験している。96年には魅力ある業界にするための提言も発表し注目された。98年にはJSIA優良工場認定制度を創設、現在100事業所の認定を目指している。
その後も99年配電盤類の耐震実験、2000年IT推進部会の設置、02年e―JSIA(生産管理・EDI共同利用)を開発、05年制御・情報システム部会が発足し制御盤組み立てのコスト削減へ取り組むほか最新の市場・技術動向セミナーを実施し好評を得ている。
工業会は業界の将来性を追求し多様な事業を展開するなかで、07年には時流に合わせ名称を「日本配電制御システム工業会」に変更し現在に至っている。
配電制御システム業界は、再生可能エネルギーやスマートシティ建設に伴う電源の分散化、通信技術の利用、制御システムの知能化など市場の拡大が先行き見込まれる中で、需要ニーズに対応できる技術習得、経営基盤が求められており、30周年を機会に工業会の今後の役割がますます期待される。