九州の有力FA商社、八洲産業(福岡市南区大楠2―9―14、TEL092―521―0761、高椋正年社長)は、関東地区での市場開拓強化に向けて、5月7日から東京営業所を移転・拡張するとともに、名称も東京支店に変更した。
これ機に人員も2人増員して10人(男性6人、女性4人)体制にしており、5~6年後には関東地区の売り上げを現在の25%から約40%まで高める方針だ。
同社は1957年創業の長い歴史を持つFA商社で、九州地区では高い実績を誇る。
取引先800社、仕入先700社、メーカー300社の代理店を担うなど、各方面からの信頼も厚い。
東京には2004年10月に営業所を開設し、関東地区での市場開拓に取り組んできた。「インターネットの普及など情報化が進んだことで、取引先の本社機能が多くある東京での集中購買が増加しており、東京でのつながりを強めることで、九州と東京のパイプを太くする」(高椋社長)ことが狙い。
新東京支店は、広さ約150平方メートルと従来の1・5倍に広がり、18人ぐらいまで働けるスペースとなっており、各種セミナー開催や製品在庫スペースも確保している
同社では関東地区の市場開拓を強める一方で、10年からは本社内に「半導体デザインセンター」を開設し、ザイリンク社のFPGAの受託開発・販売も開始するなど、新たな取り組みを行っている。
「半導体は全社売り上げの10%ぐらい」(高椋社長)となっているが、サーボやインバータ、位置決めなどのメカ系機器と並んで、意欲的に新領域の開拓に取り組んでいる。
高椋社長は「今年は新入社員に韓国人1人を含む8人を採用、社員数は50人まで増えた。東京支店の売り上げを高めるとともに、韓国も地理的に近いので、市場としてもウオッチしていきたい」と今後の抱負を語っている。