画像処理システムメーカーのコグネックス(東京都文京区本駒込2―28―8、TEL03―5977―5400、島清史社長)は、三菱電機FA機器との連携製品の売り上げ比率を現在の20%余から50%以上に引き上げる計画である。三菱電機との連携を拡大し、国内だけでなく海外市場の開拓にも乗り出している。
同社は、画像処理システムの大手である米国コグネックスの日本法人。国内では半導体製造装置向け主体に販売してきたが、2008年に三菱電機と製品連携しFA市場に本格的に進出した。連携製品として画像処理システムIn―SightEZ―100シリーズ、In―SightEZ―100カラーを発売する一方、三菱電機代理店30社とオートメーション・ソリューション・プロバイダー(ASP)契約を結びFA市場を開拓してきた。売り上げも「FA市場は半導体製造装置向け以外にほとんどなかったが、三菱電機との連携製品が当社売上高の20%を超える」(島社長)までに成果を上げている。
同社ではこの4月に連携製品第3弾としてIn―SightEZ―700シリーズを発売した。従来、連携品は三菱電機シーケンサQシリーズと接続・親和性を図っているが、新製品は三菱電機の全シーケンサのほか、サーボモータ、モーションコントローラ、表示器、インバータ、ロボットまで対象を拡大した。
新製品で液晶・半導体、自動車、食品(包装)、飲料(製缶)など高速生産ラインの位置決め、検査、バーコード・2次元コード読み取り市場を開拓する計画である。
そのため、三菱電機販売代理店とのASP契約を増やすとともに、海外市場でも「三菱電機との販売連携を深めていく」(同)方針。
三菱電機FAシステム事業本部では、トレーニングスクールの画像処理システムについてはコグネックス製品を取り上げ、バックアップ体制を強化している。
こうした連携戦略により、同社は「連携製品は当社売り上げの50%以上」にする方針である。