安川電機は、ACサーボドライブ「∑―V(シグマ・ファイブ)シリーズ」から、大容量(AC400V、22~55kW)のサーボモータ・サーボパックの販売を開始した。価格はオープン。
新製品は、20ビットシリアル高分解能エンコーダを搭載して、装置の高精度化に貢献するとともに、定格回転数の異なる2機種(1500回転・1分間、800回転・同)をラインアップしており、用途に最適な回転数とトルクのモータを選べる。
また、サーボアンプもコンバータ分離型を採用することにより、電源回生コンバータや共通コンバータに対応が可能となり、モータ減速時のエネルギーを電源側に回生するなど、システムの省エネ化も実現できる。
しかも、従来品(∑―II)サーボアンプに比べ体積で70%の省スペースとなっている。
さらに、従来の∑―Vシリーズの高性能と使いやすさを継承して、新アドバンストオートチューニングでシステムに最適なサーボ調整を短時間で実現、位置決め時間を短縮するモデル追従制御、装置の揺れを抑える振動抑制機能、負荷変動に強い摩擦補償機能、装置の立ち上げ作業時や負荷変動の大きな用途に最適な新調整レス機能などを搭載している。
そのほか、欧州、米国、アジアの各国各種規格(CEマーキング、UL規格、RoHS指令、KCマーク)にも対応している。
昨今、射出成形機や金属加工機で、省エネ・クリーンに対するニーズから油圧からサーボへの置き換え(電動化)の動きが確実に進むとともに、成形製品の大型化に伴いサーボの大容量化が求められている。
加えて、震災後の節電対策として太陽電池やLEDの需要が急速に増加し、これらの材料を切り出すワイヤソーでは、より硬質な素材を加工する要求が増えてきており、ワイヤーを駆動するサーボの大容量化が求められてきている。
主な用途は、射出成型機、金属加工機、ワイヤソー(半導体、太陽電池製造向け)など。