富士電機は、モジュール型データセンター=写真=を今月から販売開始した。2014年度までの3年間で60億円の売り上げを目指す。
販売するモジュール型データセンターは、ビルト・イン・ブロック方式の採用で、サーバー・UPS(無停電電源装置)・受変電設備などの周辺機器をそれぞれブロック単位で収納して、それらを組み合わせてデータセンターを構築。「段階的に立ち上げたい」「一部増設したい」などのニーズに応じて必要なブロックを選択できるため、最小限の投資負担での構築が可能になる。
また、工期もコンビニエンスストアの店舗設営で実績のある同社のエコロパネル方式の採用により約3カ月で構築でき、通常の建築工法に比べて大幅な短縮が可能。
さらに省エネ実現のため、外気と冷媒を併用するハイブリッド方式の間接外気空調ユニットで、大幅に消費電力を抑制するとともに、専用のファシリティ運用管理システムで、電力・熱源・空調・環境を一元管理して最適運転を行え、データセンターのエネルギー効率を示すPUEでレベル1・1の省エネ化が実現できる。なお、一般的な新規データセンターはPUE1・5程度となっている。
主なシステム構成機器は、データセンター建屋、間接外気空調ユニット、データセンター運用管理システム、ニッケル水素電池搭載ラックマウント型UPS、計測機能付きバスダクト配電システム、監視カメラシステム、各種電力測定・監視機器、通信機能付き温湿度センサーなど。