日本電気制御機器工業会(NECA、山田義仁会長)は、安全関連事業のさらなる展開に向けて、3つ目の制度「制御盤設計安全分野」(仮称)の創設について検討に入った。今年6月末をめどにワーキンググループ(WG)発足に向けた参加者を募り、制度実現に向けた検討を加えていく計画。
NECAは、工業会活動の推進施策の中で、3S(Standardizaton・標準化、Safety・安全、Sustainable Society・環境関連)をベースとした新成長戦略への貢献を掲げている。
この中のSafetyでは、安全・安心の資格制度として、機械安全のセーフティアセッサ(SA)および機械運用安全のセーフティ・ベーシックアセッサ(SBA)、それに防爆安全の防爆電気機器安全分野(SBA―Ex)で取り組んでいるが、さらなる新資格制度として「制御盤設計安全分野」(仮称)について検討を始める。
制御盤は、昨今急速に関心が高まっている直流給電や、電気自動車普及に伴う充電スタンドなどに見られるように、電気制御装置が一般生活領域にまで使用の広がりを見せつつあることで、これらに使用される制御盤についても、設計・保守に関して安全確保に向けた取り扱い指針が必要になっていることに対応しようというもの。
営業部門や管理部門など製造現場以外の人にも、安全な機械運用の基礎知識を持たせた資格であるセーフティ・ベーシックアセッサ(SBA)の制御盤版としての創設を目指しており、NECA会員を中心にWGを発足させ、検討を加えていく。
NECA副会長で制御安全委員会の藤田俊弘委員長は、「直流機器の普及などもあり、制御盤の安全設計資格も必要になってくる。この資格は、NECAの全会員企業にも関係してくる事項だけに、WGの中で検討していきたい」と語っている。