日本ロボット工業会は、2011年(1~12月)の会員と非会員の「マニピュレータ、ロボットの統計生産・出荷実績」をまとめた。
これによると、11年の生産額は、前年比8・5%増の6044億円と2年連続で前年を上回った。自動車産業向けは好調であったが、電気機械産業向けが伸び悩み、海外市場も欧米向けが伸長したのに対し、中国を中心としたアジア向けが減速した。12年7・5%増の6500億円の見通しを立てている。
一方、出荷は7・5%増の5989億円とこれも2年連続で前年を上回った。国内は12・5%増の1679億円、輸出は5・7%増の4309億円でいずれも2年連続の増加。
国内は自動車産業向けが26・2%増の354億円と3年ぶりにプラスに転じた。電子・電気機械産業向けは13・5%増の920億円で2年連続のプラス。情報通信機器の販売好調を受け、電子部品実装用や半導体(ウェハ搬送)用が伸びた。FPD(パネル搬送)用は、テレビ向けが落ち込んで伸び悩んだ。
一方、輸出は溶接用が60・1%増の762億円と2年連続でプラスとなったが、電子部品実装用は15・6%減の1704億円と2年ぶりにマイナスに転じた。
溶接用は自動車産業向けが欧米、アジアを中心にすべての地域で前年を大きく上回り、過去最高であった07年の591億円を超えた。電子部品実装用は、電子・電気機械の主要需要先である中国向けの失速が大きく影響した。
なお、受注額は2・3%増の5890億円となって、2年連続で前年を上回っている。