三菱電機は、産業用ロボットMELFAの新製品として、知能化機能を搭載して、より高速な動作を実現した垂直多関節型の「RV―Fシリーズ」10機種(可搬質量2キログラム2機種・4キログラム4機種・7キログラム4機種)の販売を開始した。
標準価格は180万~350万円。2012年度3000台の販売を計画。
新製品は、軸数が多い垂直多関節型に干渉を回避できる知能化機能を搭載したことで、限られたスペースに複数台設置してもロボット同士の衝突を自動的に防止するとともに、相互の位置を把握する協調制御の搭載で、長尺物・重量物の搬送でも使用できる。また、力覚センサー(オプション)との組み合わせで、手先の力を制御でき、高精度な嵌合作業・組み付け作業など複雑な作業が容易に行える。
さらに、出力を向上させた自社製モーターと高剛性アームの採用、および駆動制御技術の向上で、より高速な動作の実現と位置決め時間短縮を図っており、サイクルタイム0・36秒で従来比41%短縮している。
その他、旋回する軸の動作範囲の大幅な拡大とアームのスリム化で、ロボット全周への作業が可能となっており、ロボットのハンドケーブルを本体内に装備したことで、周辺でのケーブルのからまりを防止できる。
同社は昨年11月、知能化機能を搭載してロボット単体の性能を向上させた水平多関節型ロボット「RH―Fシリーズ」を発売したが、今回さらに知能的な作業を実現できる垂直多関節型をラインアップ、生産性の向上を図る。