JSIA30周年に期待する 工業会の役割一段と大きく 四国支部長 池田 晃

「工業会30周年を迎えて」―工業会が発足した80年代は高度成長期の真っただ中、メイドインジャパンは世界市場を席捲していました。梅田にできたインテリジェントビルを見学しに行ったのもこの頃で、将来のビルの姿を見たような気がしました。90年代に入るとバブルは崩壊しますが、改正大店法が施行され、大型店の出店競争が激化。メーカーよりも大型小売業が力を伸ばしてきた時期であり、デフレの波は当業界にも押し寄せてきました。2000年代に入ると、マネーゲームが加速、ライブドア事件・村上ファンド、リーマンショックと続きます。昨年の東日本大震災、原発事故は日本経済に大きな打撃となりましたが、これらが起こらなくても日本経済の高齢化とどう対峙していくかは、工業会にとっても大きなテーマでしょう。負荷の大型化、多様化に加え再生可能エネルギーの利用等々電気に求められるニーズは複雑かつ高度になっています。

一方、日本の高度成長期を支えてきた団塊の世代は引退の時期を迎えています。社会の要求に応えられる技術者や、技能者をどのように養成していくかが急務です。

各企業の努力はもちろんですが、工業会のなすべき役割も、ますます大きくなると考えます。

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