JSIA30周年に期待する 大都市のビジネスモデルを模索 東京支部長 水谷 恵一

配電・制御システムは、今後、どのように変わって行くのでしょうか。

もし、髪の毛1本の太さで、何万アンペアという大電流が流せる物質が発見されるならば、電気業界のみならず、世の中は想像を絶するほどの大変革を遂げるに違いありません。

この30年で、配電・制御システムを取り巻く環境はずいぶん変わりましたが、「制御」の分野は、半導体技術の革命的進化などによって大きく変貌を遂げたものの、「配電」の分野では、ナイフスイッチが配線用遮断器になり、誘導形継電器が静止形になり、OCBがVCBになったりはしても、銅線やアルミ線で電気を流す仕組みは変わっていません。ここが変わらないのであれば今後、業界のビジネスモデルが革命的に変わって行くとは、なかなか考えにくいことだと思います。

私たち東京支部の領域は、生産拠点としては高コストという難しい立地条件にありますが、市場としての魅力が大きいために、全国からJSIA会員企業が来られて激しい競争を繰り広げています。その中で、大都市に立地する製造業のビジネスモデルをどうやってさらに深めて行くのか、このあたりが、今後をにらんだ東京支部会員の経営戦略になるのではないかと思っています。

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