4 アプリケーション例
本書には、以下のアプリケーション例が用意されています。
4.1 診断概念
4.2 隠蔽されたインタフェースを持つ安全モーション
4.3 ミューティング
4.4 I/Oインタフェースを持つ安全モーション
4.5 両手操作
(1)
例4.5は、SF_TwoHandControlTypeIIIとともに使用することもできます。
4.2.診断概念
本例は、FBのパラメータActivateとReadyの連結(恐らくハードウェアエラーの事前評価と一緒に)や機能安全アプリケーションにおけるエラーIDやメッセージのHMIスクリーンへの受け渡しなど診断概念の使い方を示します。安全機能を明確に説明するためには、他の例で診断との関連は示されません。
安全機能性とは、非常停止またはライトカーテンへの侵入によって引き起こされるIEC
60204―1の停止カテゴリ1にしたがって運転を停止することです。非常停止スイッチの二つのコネクタの同等な監視は、安全アプリケーションにおいて行われます。
本例において、入力評価についてはインテリジェント安全入力による方法と同等FBによる方法の両方の可能性が示されます。
4.2.1
安全機能の機能的記述
この例は次の安全機能を使用します。
*(SF_EmergencyStopによる)非常停止の発行または(SF_ESPEによる)ライトカーテンの光量ビームへの侵入は停止カテゴリ1にしたがって運転を停止させます。
*事前定義の時間内で電気駆動の停止が(SF_SafeStop1により)観測されます。
*機能アプリケーションに接続するS_Stopped変数によって、運転の安全状態が表示されます。
*緊急スイッチにより停止が行われるならば(SF_EmergencyStopによる)手動リセットが要求されます。
*(SF_SafeStop1による)監視時間設定値の超過が検出されるならば、再リセットをするために手動によるエラー確認応答が要求されます。
*非常停止の2チャネルコネクタが監視されます。(SF_EQUIVALENTによる)ずれ時間がいったん計測されたら、両方の入力の状態が同じでない場合、エラーが検出されます。
*本例における機能停止は機能アプリケーションから発行される安全停止と同じように行われます。この停止のための再起動インターロックは必要ありません。
4.2.2.安全アプリケーションのインタフェースの概略図
図1:非常停止のある例の概略図
注:シンボルは直接開路動作を表します(IEC 60947―5―1参照)。