三菱電機は、FA機器の主力工場である名古屋製作所(名古屋市)内に、新生産棟を建設する。2013年12月に竣工し、14年1月から稼働開始する予定。投資額は約65億円。名古屋製作所では、シーケンサ、サーボモータ、プログラマブル表示器など同社のFA事業を支える中心製品を生産している。
国内や、中国、インドなどでのFA機器の需要拡大が続くなかで、製品の心臓部となるキーパーツの供給能力確保を図るために、国内のマザー工場である名古屋製作所内に新たに生産棟を建設して、FA制御機器と海外拠点向け駆動制御機器用キーパーツの量産体制を強化するもの。稼働すると生産能力は現在の1・5倍に拡大する。同時に、開発・設計部門との連携による製造技術の高度化により、製品競争力の強化も図る。
新生産棟は建築面積約5000平方メートルで、鉄筋コンクリート造り地上6階建てで、延べ床面積は約2万6000平方メートル。免震構造を採用し、大規模震災が発生した場合の供給維持を目指すとともに、太陽光発電システム(発電容量50kW)、LED照明(約2000本)、同社のFAトータルソリューション「e&eco―F@ctory」を導入したエネルギー管理システムなど、各種省エネ機器による、環境・省エネに配慮した設計を行う。
同社は15年度でFAシステム事業の連結売上高6000億円達成に取り組んでおり、生産面からも支援する。